もともと賃貸派の私が、子どもの成長をきっかけに家を購入した。
その過程を書き綴っていくシリーズです。
ちなみに、こちらの記事の続きになりますので
まだ読んでいない方は、ぜひこちらから読んで頂けると嬉しいです!
もともとは賃貸派だった よく節約・投資系YouTuberが 「家を買うのはバカ。賃貸こそ正義。家は資産ではなく負債だ!」 的なことを言っていますよね。私は割と似たような価値観で生きてきました。 家を買うより、株を[…]
・家とくに建売住宅購入を考えている人
不動産屋に騙されるな!
さて、家を買う事に決めたものの、もともとは賃貸派だったので
不動産購入に関する知識なんて全然ありません。
なので、始めはひたすらネットで家を買うときの注意点を確認しながら
SUUMOとかで物件の情報を探しました。
しかし、物件情報を見るたびに突きつけられる現実
「家は高い!」
いや、実際のところ予算もそこまできっちり考えていなくて
お手頃価格で買えたらいいなぁとか考えながら探していましたが
甘かったですね。
物件の情報を並べるとき、いつしか安い順に並べるようになり、
安いものから順に見ていくようになりました。
後から色々勉強して分かってきましたが、
その地域の平均的な価格帯よりも安い物件の場合、何かしらの罠があるんですよね。
築年数が40年くらいとか、そういうレベルなら素人でもわかりますが
建築条件付きの土地とか、再建築不可の物件とか、何も知らないと気付けません。
探し始めてから1か月くらい、なんとか物件の注意ポイントも分かるようになってきて、
そこからは、実際に内見しにいったり、不動産屋に問い合わせをする日々に突入です。
不動産屋は多分全部で10社くらいは回ったと思いますが
良い悪いにかなり差があったので、もし家を買うなら一つの不動産屋に決め打ちせずに、
最低でも3社くらいは見て回った方が良いと思います。
中には、夜9時くらいに電話してきて、今から物件見に行きましょう!
とか言ってくる押しの強い営業をしてくるところもありました。
半ば無理やり物件を見につれていかれましたが、結局暗くて良くわかりませんでした。。。
オープンハウスというところなのですが、
ここはその他にも色々と酷いことがあり、別記事でご紹介しようと思います。
そうこうしているうちに、
一つ目の「ここ買っても良いかもしれない」という物件に行き当たりました。
築35年くらいの物件をフルリノベーションした物件です。
家自体は柱以外を一度すべて取り除いてから補修、壁などを新しく作る
スケルトンリフォームという方法で作っているので、新築のような感じ。
床は無垢材で屋根の柱を露出させた感じのログハウス調の家。
木の良い匂いがして、キッチンも食洗機が付いていたし、洗濯機も新品が付属していました。
立地的には私達が住みたいエリアの中では比較的不便な場所にあって、
駅や買い物エリアからの距離はギリギリ許容できるかな、といったところ。
価格も築古な分安くて、周辺の新築建売のだいたい60%くらい。
完璧ではないけど、色々条件には合うかも、というレベルの物件でした。
でも、結局この物件は色々迷った結果やめることに。
不動産屋は「今この物件買いたいって人が他にもいて~」とか焦らせたり
「この家なら資産価値も高いから将来売るにも困りませんよ」とか色々とプッシュがあり、
それが気になって、逆に買いたくない気持ちを強めていきました。
最終的には、中学校までの距離が徒歩20分くらいと結構遠いところが気になり、
この物件は購入しないことに決めたのですが、結果的にはこの判断が大正解でした。
後で気付いたのですが、この物件は旧建築基準法の頃に建てられた家なので
今の建蔽率の基準をオーバーしていて、
建て替える場合、とんでもなく狭い家しか建てられないような土地でした。
だからフルリノベーションして売っていたんです。
建て直ししたら売れるサイズの家が建てられないから。
不動産屋はこの点を十分に説明してはくれませんでした。
そればかりか、「資産価値が高いから」というデタラメなことを言って
売りつけようとしていたんですよね。
この時期はまだこんな罠に引っかかるような知識レベルで家を探していたんです。。。
怖いですよね。。。
このことに気付いてから、この不動産屋には二度とコンタクトすることは無くなりました。
(着信拒否リストに担当者を加えましたw)
マイホーム購入する方は基本的には不動産売買の素人だと思います。
一生に一度の買い物になる人も多いでしょう。
そんな素人をカモにしようとする今回の不動産屋のような人たちが実際にいます。
もちろん、そうではない人もいますが、どんな担当者が付くかは運次第。
出来る限りネットや本で勉強してから不動産屋にコンタクトすることをお勧めします。
普通か良心的な人の方が多いとは思いますが、、、
何を妥協できないのかをしっかり見極める!
そんなこんなで、希望のエリアでの物件探しは難航していました。
希望の価格帯で買える物件といえば
・ハザードマップで浸水、土砂エリア内
・再建築不可
・築35年以上で建て替え時に何かしら制限がある
こんな物件ばかり。
さすがに、こんな物件はリスクが高いので選ぶことはできず
しょうがないので、エリアを変えて家探しを仕切り直すことにしました。
そして当初希望のエリアの周辺で何十件もの家を調べて、見に行ってを繰り返しました。
毎日SUUMOやアットホームのサイトを数回チェックして、
気になればとにかく問い合わせる日々。土日は毎週何件も物件を見に行きました。
そして、ここで2件目の買っても良いかも、という物件に出会いました。
この物件は築7年ちょっとの飯田産業の旧分譲建売です。
室内はリフォームされていて綺麗な状態だし、庭や外構もお金をかけて整えられていました。
エアコンも全室についていて、7年前のものとはいえ、初期の出費が抑えられるのも魅力です。
家自体は申し分ない状態。
立地もハザードエリア外、2路線の駅が徒歩10~15分圏内に2つ。
買い物スポット、学校なども許容できる範囲にあります。
そして価格も問題なし。むしろ、かなり安い・・・!
ただ、土地勘が無いので何度も曜日や時間帯を変えて足を運び、
周辺の様子や、子どもが通うことになる小学校の登校ルートを見に行きました。
この時は8月で、真夏の炎天下、子ども2人をつれて汗だくで家の周りを歩き回るのは
とても大変で、もう心が折れそうになっていました。
それでも後悔はしたくない。高い買い物だし、失敗するわけにはいかないと、
自分に鞭を打って調査を行いました。
登校時に横断歩道に保護者が立っているのか、集団登校するのか、車通りはどんな感じか、
町内会に入らないといけないのか、ゴミ出しはどうするのか、などなど
本当に色々調べました。
調べ尽くして、妻とも何度も相談して、多分大丈夫、という結論に至ったので
購入の申し込みを入れることにしました。
そこからは、住宅ローンの事前審査、契約日程の調整、など、事が一気に進んでいきました。
この物件は、かなり好条件だったこともあって、自分たちと同時に2件の申し込みがあり、
タッチの差でうちが1番手を勝ち取ることができました。
不動産屋の担当の方が、あと30分遅かったら2番手になっていたと言っていました。
契約日は1番手になったとの通知から2週間後に設定されました。
通常は1週間後とかが多いみたいですが、売主が忙しくて少し先になりました。
この2週間、せっかくなので、さらに色々と情報を集めて万全を期すことにしたのですが、
調べても調べても特に問題になることは見つかりませんでした。
ただ、心のどこかでこの物件は違うのでは、という思いがありました。
そしてあっという間に時は過ぎていき、契約日2日前。
本当に良いのか、と悶々としながら過ごしていた時、母からLINEが来ました。
「学生時代に初めてラジカセ買って録音したテープが出てきたんだよ」
そのテープには私の母と祖母の声が入っていました。
音質はあまり良くないので、聞き取り難かったのですが一言だけクリアに聞こえた部分がありました。
「間違ってるんと違うか」
祖母の声です。
タイミングがタイミングなだけに
「その家を買うのは間違っているんじゃないか」
そういわれたように感じました。
この声が後押しとなり、そのまま不動産屋に電話し、やはりキャンセルしたい、とお伝えしました。
本当に条件は良かったので、この条件の物件は二度と出てこないかもしれない、
そう思ったのですが、それでもキャンセルしました。
そして、もやもやの原因から目をそらさず、向き合うことにしました。
それは、やはりエリアは譲れない、という思い。
当初家を探していたエリアは大学に進学してから、就職、結婚、子どもの誕生、
色々なライフイベントを過ごしてきた思い出、思い入れのある街。
どうしても離れたくない、という思いがありました。
もう一度、この街で家探しをする。そう決心して、再びエリアを戻しました。
そこを曲げてしまうと、その後ずっと後悔しながら過ごすことに
なるかもしれません。