アーネストワンの新築建売を購入、その後の生活を紹介する記事シリーズ。
私の買った物件はエネカリ付きの物件だったのですが、使い始めて1年が経過しました。
そこで、エネカリのような太陽光パネルのサブスクサービスって実際のところどうなのか、損するのか、特になるのか、という点を、我が家の毎月の収支実績をもとにご紹介します!
この記事は主に
・エネカリや初期費用0のサブスク太陽光パネルを検討している方
・太陽光パネルの導入を検討している方
に向けて書いておりますので、該当する方はぜひ最後まで読んでみて下さい!
果たして太陽光パネルは導入した方が良いのか??
エネカリについて
(エネカリについては一通り知ってるよ!興味ないよ!という方は目次から次の項目まで飛ばしてください。)
エネカリは太陽光発電システムのサブスクサービスになります。
初期費用0円で太陽光システムを導入でき、契約期間中は月々のサブスク代を支払い、契約期間満了後に設備が無償で契約者に譲渡されるというものです。
また、メンテナンス、災害補償等が費用に含まれているので、契約期間内はトラブルに対しても無償で対応してくれる点は安心です。
一方で、契約期間が10年~と長く、途中解約する場合は満了までの期間に払うはずだったサブスク代はすべてそのタイミング支払う必要がある点は注意が必要です。
我が家のエネカリ契約条件と注意点
ちなみに、私の場合は容量が5.18kW、契約期間は10年間で毎月の使用料が8,415円です。
家の新築に合わせてエネカリを契約すると、これが毎月の住宅ローンに乗ってくるので、発電した電気の売電収入や自家消費による買電量の削減効果がしっかり得られないと、地味に負担がのしかかってきます。。
このため、導入による効果がどのくらいあるのか、自分が検討している土地の日照量に基づいてシミュレーションしてもらうことが重要になってきます。なお、月々の使用料はパネルの容量によって変わってきますので、上記はあくまでも私の条件の場合です。
その他、エネカリ導入にあたり注意しなければならない点があるので少し紹介します。
まずは設備の寿命について。先ほど触れましたが、契約満了した10年後は太陽光パネルを含む機器一式を無償譲渡されるので、一般的に言われる太陽光パネルの寿命20年くらいまでの残り期間は無償で使えます。
それなら得になりそうに思いますが、どうやら機器にガタが出始めるのも10年以降のようです。10年以降は保障が切れているため、何かあれば有償修理か、新たに保障を付けることになり、結局維持にお金がかかるのでは、、、という懸念があります。
また、10年経過後はFIT制度も終わり、売電しても買取価格は半分以下になる可能性があります。
これでは前述の故障対応などの費用に充てるだけ稼げないかもしれません。
となると、自家消費できるよう蓄電池を持っていることが好ましくなり、やはり追加投資が必要です。
その他、最終的な撤去費用が掛かる等、色々デメリットはあるので、メリットも踏まえてしっかり検討することをおススメします。
ちなみに、私は太陽光パネルについては否定派でした。
毎月のコストの件もあるのですが、何より屋根に穴をあけてパネルを設置することで、雨漏りリスクを上げてしまう、屋根のメンテナンスが大変、という点が気になるためです。
しかし、欲しい立地に許容できる価格帯で買える物件がエネカリ付き物件しかなかったので、私は半ば渋々という感じでエネカリを導入することになったのです(笑)
結果的には太陽光パネルを使うようになってから、光熱費が高騰してきているし、新築戸建ては太陽光パネル搭載を義務化という流れも加速しているので、今は太陽光パネルがあって良かったのかも?という感じで前向きに捉えています。
電気代高騰の影響が大きくなってきたことが一因でしょうか
売電の実績
ではここから実績を紹介していきます!
まず結論ですが、1年間使って+10,237円でした!
では、ここから詳細をご紹介していきます。
前提として、我が家は蓄電池はありませんので、昼間は自家消費しつつ余った電気を売却し、夜は買電という条件で運用しています。
こちらが2022年12月から2023年11月までの実績!
収支は「売電価格+自家消費価格ーエネカリ代金」で計算しています。また、売電単価はFITで17円/kW、自家消費分の買電単価は電力会社との契約プランに基づく計算ですが、使用量が増えるに従って単価が上がっていきます。
何度か電気料金の値上げもありましたが、今のところは30円/kWから値段が上がるプランです。これをふまえると、自家消費した方がメリットが大きいですね。
月ごとで見ていくと、冬場の11月から2月はマイナス、日照時間が増えてくる春先からはずっとプラスで回っています。
グラフにするとこんな感じで、エネカリ料金の黒ラインを上回ればプラスです。
太陽光発電が季節や天候の影響を大きく受けることがわかりますね。
日照時間が短い冬の間や、雨の多い6月は少な目になりますが、年間で見ると8か月が黒字、4か月が赤字という形でした。
年間収支は先ほど示した通り、10,237円のプラスです。
ちなみに、契約前に見せてもらったシミュレーション結果では1年を通じて毎月黒字だったのですが、冬場は全然ですね。。。
原因はシミュレーションほど自家消費していないこと。売電の単価17円なのに対して、自家消費だと30円以上なので大分計算結果は変わってきます。
我が家は毎月の消費量がかなり少なくて、年間で2500kWhくらいの消費なので月平均210kWhくらいです。電気代にして6000円くらいなので、ここから自家消費分を引くとしてもそんなに大きな金額にはならないんですよね。
なお、発電量自体はシミュレーションが控えめ(今後の経年に伴う発電効率の低下も考慮している?)なのか、予測よりも多めで推移しています。
エネカリの契約期間はうちは10年ですが、通算するとどうでしょうか。
発電効率は毎年少しずつ下がると思いますが、現状は小さい子どもたちが、将来的に自室で電気を使うようになると自家消費が増えるので、年間のプラスは大きくなると踏んでいます。
これを踏まえると、10年間で10万円以上のプラスは見込めるのではないでしょうか。
まあ、10年を超えると、どこかのタイミングでパワコンの交換にお金が必要だったり、エネカリの保証が無くなるのでパネル自体のメンテナンス費用もかかることを考えると、やはり太陽光発電で儲けるということは難しいことが分かります。
個人的にはエネカリで儲けるつもりはなく、大きなマイナスにならないなら良いかな、くらいの感覚で使っていますので、このパフォーマンスが続くのであれば、及第点かなという感じです。少なくとも、契約が終わって無償譲渡される段階で赤字ということはなさそうです。
これを踏まえると、エネカリは
・初期費用0で
・災害や今後の電気代高騰に備えたい
という人は選択肢に入れても良いのではないでしょうか。特に、毎月の電気消費量が多いご家庭であれば、自家消費によるメリットが結構大きいと思います!
ちなみに、我が家は1年を通じて発電量の方が月の消費量よりも多いので、蓄電池を導入して発電分をフルに使えれば理論的には電気料金がかからない形になります。でも、家庭用の蓄電池導入は100万以上かかることを考えると、浮いた電気代で投資分を回収できないので、当分は様子見です。ただ、災害時の対応も兼ねて、ポータブル電源くらいは買っても良いかなと思っているところです。
<追記>
災害対策もかねてポータブル電源買いました!節電効果についても検証したので興味あれば読んでみて下さい!
以前から災害対策、太陽光発電で使い切れていない電気の活用方法としてポータブル電源を検討していましたが、ついに買ってしまいました!選んだのは、Anker 535! 容量512Whのリン酸鉄リチウムイオン電池ポータブル電源です。 今回の記[…]
まとめ
今回はエネカリを導入してみて、どんな結果が出ているのかをご紹介しました。
少なくとも今のところは大きなマイナスにはならなそうですし、災害時や停電、節電指示が出たとき等に活用できる電源として初期費用なしで太陽光発電システムを導入できるなら、良いかなという感じですかね。
引き続きどんな感じで推移するか検証していきます!