税金を払わずに生きてゆく逃税術(改訂版)の感想&要約!

大村大次郎さん著の「税金を払わずに生きてゆく逃税術」という本を読みました!

いや、凄いタイトルですよね(笑)

著者は本書の冒頭で「今の日本に税金を払うのは、金をドブに捨てるのと同じ」

と言い切っていて、とにかく税金に対してネガティブ。

しかも、著者は元国税調査官というのが凄い・・・

 

今回の記事では、本書について要約・感想をご紹介いたします。

本書に記載の方法を実践するかは別として、

税制度や節税方法に関心のある方は是非お付き合いください!

 

 

税金がどのように使われているか

本書の序章で、なぜ著者は「金をドブに捨てるのと同じ」とまで言うのか、

その理由が書かれています。

要約すると、税金は悪徳政治家により都合がいいように使われている、

ということが説明されているのですが、何となくみんなが知っている

竹中平蔵とパソナ、政治家の天下り、公共事業と中抜きといった問題以外にも、

様々な政治家による身勝手の例が示されていて、著者の怒りが伝わってきます。

 

税務調査官という立場だったからこそ、その裏が分かり怒りを覚えたんだろうな、と。

正直、これを読んだ後に、政治家みんな辞めてくれよ、と思ってしまいます。。

正しく使われず、政治家が私腹を肥やすための税金なんて払いたくないですよね。

 

金持ちは海外で税逃れをしている!

シンガポールや香港は金持ちや投資家を誘致し、

彼らからの所得税、法人税によって国を潤わすことを国策として進めています。

ただ、その税制度は非常に優遇されていて、

所得税は20%、法人税は18%、相続税、贈与税はなし、

投資によるキャピタルゲインへの課税もありません!

 

金持ちはシンガポールに移住し、子どもに資産を相続させれば

無税で相続が出来るし、投資家も利益に課税されない。

だから、世界中の金持ちや投資家が移住するんです!

 

また、シンガポールや香港でなくても、大抵の国の所得税は

日本より安いので、海外居住者となることで税金が安くなる!

有名なFXトレーダーもシンガポールとか海外に住んでますよね。。。

キャピクエくん
だからドバイやシンガポールに住むんだ・・・

個人と法人の逃税術

知っている人も多いかもしれませんが、
自営業者はサラリーマンと比べて税金をあまり払っていません!
まず、サラリーマンは(収入ー控除)×税率 という形で
税金が計算され、平均的に収入の7割に対して課税されている状況です。
税金は給与から天引きされるので逃げようがありません。
一方の自営業者への税は(収入ー経費ー控除)×税率という形で計算され、
平均的に収入の3~4割に対して課税、凄い人だと0になってしまいます。
なぜ、そんなことが起きるかというと、
個人的な出費や生活費も経費に出来てしまうからなんです。
家賃、光熱費、PC代金、飲み会費用、旅行費なども、
全部または一部を経費に出来ちゃいます。

 

さらに会社を作れば、家を買っても社宅、車は社有車、家族に給料を払って

収益を最低化して税金を安く抑えることができる。

さらに福利厚生費という名目で、

**補助金として自分の生活費を処理することも出来てしまうとのことです。

 

キャピクエくん

金持ちの会社経営者や自営業者が節税して、

庶民サラリーマンが苦しむという構図。。。

 

サラリーマンだって逃税できる

本書ではそんな不利な立場であるサラリーマンでも出来る

節税方法についても色々と紹介されています。

中には脱法ギリギリの方法も(笑)

 

ここではそのうちの一つサラリーマン副業節税」というものをご紹介します。

サラリーマンは給与所得に対して課税されるわけですが、

所得は給与以外にも事業所得、不動産所得、譲渡所得、山林所得など、

色々な種類があります。

そして、それらのなかには課税所得を対象所得の合計で算出できるものがあり、

給与所得と相殺することで、うまく課税額を減らそう、というワザです。

 

分かりにくいので、例を挙げて説明すると、

800万円の給与所得があっても、副業の事業所得で600万円の赤字を出せば

所得は800万円-600万円で200万円に対してのみ課税されることになり、

800万円に対して源泉徴収された税金は

確定申告することで返ってくるわけです。

 

ここで赤字というのは、事業上の損失に限らずに、

さきほどの自営業者の例のごとく、家賃や光熱費の按分したもの、

交際費なども含められるので生活費を経費に出来てしまうんです。

キャピクエくん
これはすごい!

 

しかし、注意点があります。

税務署にいきなり「事業で赤字が出たから税金返せ」といっても、

そもそも事業上の実績がなければ、事業所得が認めてもらえませんし、

明らかに節税目的で事業の経費とは到底認められないものまで申請すると、

詐欺行為と捉えられる恐れもあります。

この方法は、あくまでも副業として事業を行っている人が使える手法で、

税理士に相談のうえ、実施したほうが良さそうです。

 

また、その他の節税方法として、

・社内独立してフリーランスのような働き方をする、

・法人化して稼ぐ独立サラリーマンになる、

といった方法も紹介されているのですが、

これは今の会社から個人的に業務委託を受けて稼ぐ、といった方法で、

一般的なサラリーマンにはハードルが高いように思えました。

キャピクエくん
なかなか節税も難しい。。

 

今の会社員は江戸時代の農民より重税に苦しんでいる

税務の正解には「とーごーさん」という隠語があります。

10、5、3を意味していて、サラリーマンは収入の10割に課税され、

自営業者は5割に、農家は3割に課税されている、という意味のようです。。。

 

このように不遇を受けているサラリーマンですが、その税率は

所得税が10~20%、住民税が10%、さらに社会保険料が労使合わせて30%、

合計でなんと半分も召し上げられているというのです。。。

これは江戸時代の年貢と同じかそれより重い。

キャピクエくん
江戸時代の農民って
年貢に苦しむ貧乏暮らしというイメージですが
現代のサラリーマンって・・・(泣)

 

なお、社会保険料は税金ではありませんが、強制的に徴収され

その用途を考えても準税金的なものだと筆者は言っております。

 

ちなみに、社会保険料を労使分含めて従業員の負担と考えるのか、

という部分については議論の余地ありだと、個人的には思っています。

社会保険料は会社と従業員が半分ずつ負担しているけど、

会社側が支払っている分も企業内では人件費という扱いであることから、

実質、従業員が全て負担していることと同じ、というロジックなのですが

個人的にはあまり納得できないんですよね。

 

企業は従業員に出来る限り金を払いたくないので、

仮に企業負担分の社会保険料を支払わなくても良いということになっても、

内部留保にでも充てられるのがオチで、

結局このお金は国か企業がポケットに入れてしまうもので、

従業員がもらえることはないと思います。

 

外資系企業やIT系企業は社員に優しい?

給与には課税給与と非課税給与があります。

非課税給与はたとえば、借り上げ社宅費、福利厚生などが該当するのですが、

外資系企業やIT系企業は従業員に、非課税給与を多く払っているとのことなんです。

 

例えば、家賃10万円の物件を会社負担8万円の借り上げ社宅として

従業員に提供した場合、従業員としては年あたり8×12で96万円分の

非課税給与を得ることになります。

普通にこの96万円が課税給与として支払われた場合と比べて、

所得税率税率10%なら9.6万円、

20%なら19.2万円もの税金をおさえられることになります。

 

外資系企業などは税金に非常にシビアで、

同じ金を払うなら、従業員の手取りが多くなるようにした方が、

モチベーションも上がって費用対効果が高いと考えるので

こういった仕組みを使っていることが多いのだとか。

キャピクエくん
羨ましいです・・・

 

借り上げ社宅以外にも、

無料の社食、託児所を作る、パソコンなどを支給する

プライベート旅行の費用を出す、こういったものも

非課税給与に該当します。

 

良くテレビで取り上げられていますが、

IT系企業のオシャレなカフェテリアで従業員に無料ランチ提供、

といった取り組みも、こういった背景があるんですね。

キャピクエくん

仕組みは分かるけど、

これは社員の立場ではコントロールできないよね。。

 

庶民のための税金を払わない生活

では、何かサラリーマンが主体的にできる節税策はないのか?

本書では、医療費控除、生命保険料控除などの控除を

うまく活用することを進められていました。

 

例えば、医療費控除であれば、医師の処方箋があるなしは関係なく

治療のために購入した市販薬、栄養ドリンクなども対象になるので、

日々の買い物からも控除対象に出来るものがあります。

ただし、対象は体の不具合改善のために購入した医薬品に限られます。

予防のためのものはダメ。

 

その他、

温泉療養費用、スポーツ施設利用料なども条件次第で控除対象となったり、

子どもの歯の矯正費用(大人はダメ)が医療費控除対象になったり、

6親等以内の血族、3親等以内の姻族は

生計を一にしている場合、扶養控除を受けられるようです。

扶養控除は同居している必要はなくて、

少額の仕送りをしているとかでもOKみたいですね。

税務署員はいざという時に面倒を見ることになってる、

というレベルでも扶養にいれて控除を受けているらしいです。

キャピクエくん
本には他にもまだまだ色々な節税術が書かれています!

 

消費税からも逃げられる

本書の最後の章では、消費税を払わない方法も記載されています。

例えば、

・海外のショップで買い物して個人輸入する

・空港で入管を通ったあとの免税ショップで買い物をする

といった方法が紹介されています。

空港なら、税が多くかかっているタバコは半額以下で買えてしまうのだとか。

その他、自動車税の減らし方なども触れられています。

 

まとめ

最後まで読んで頂きありがとうございました!

この本を読んでみて、金持ちであるほど、節税、逃税方法が沢山あるし、

サラリーマンは税負担が凄く大きいんだな、ということが良く分かりました。

文句を言うことすらできずに搾取できるんですから、当然ですよね。

 

この記事では割愛してしまった部分や、

詳細な節税方法の解説が気になる方はぜひこの本を読んでみて下さい!